山形へ(18:山居倉庫) [旅]
続いて新井田川と最上川に挟まれた場所にある「山居倉庫」へ向かいます。
この倉庫ですが、昔から使われていた米を保存しておく倉庫となっております。
ここ酒田の農産物として酒田から各地へ北前船で送られておりました。山王くらぶ
からは1.5kmほどの距離にあります。
左側へ曲がると山居倉庫。正面には鳥海山。
川沿いに建つ倉庫なので米の保存もしつつ出荷もしやすい環境にあった・・、というより、
物流をも鑑みてこの場所に造られたのかと思います。車を倉庫脇の駐車スペースへ止め、
倉庫内に入りますが、飲食場所とお土産屋さんが入っているだけで、倉庫内の見学は
できるのか・・・否か・・・、ちょっとリサーチ不足だったため、入口脇に「3分無料で
山居倉庫を説明」と記載をされたところにいらした方に説明をいただきました。
倉庫内の見学は出来ないのですが、お土産屋さんの奥側にある展示のコーナーは
ほぼ倉庫内の状態が確認できるとのことで、そこで観てくださいとのことでした。
さらにこの倉庫について3分で説明いただきました。この倉庫は2年くらい前までは
実際に米を保存していたとのこと。この倉庫の造りですが、蔵のような造りになって
いるのですが、米を長期保存するためには温度管理も重要なので、蔵の外側を焼いた
杉板(黒い杉板)の壁で覆っております。ただし、蔵の壁と杉板の壁の間には20cm
くらいの隙間があいていて、風通しが良くなり倉庫内の温度上昇を抑えているそうです。
このような二重構造は壁だけではなく、屋根も同様に隙間を開けて二重に屋根がかぶせてあります。
蔵の外側に杉板が張られております。しかも隙間を開けて・・。
屋根部分も隙間が空いているのがわかります。
壁の部分もそうなんですが板が黒いということもあり、太陽があたるので黒い部分は
温度が上がります。このおんど上昇を防ぐために倉庫の南西側には欅が植えられて、
太陽光をさえぎっております。二重三重の対策により良い状態で米を保存しております。
なぜこれほどに良い状態を保努力をしたには理由があり、次の収穫の少し前には米の
流通は減ってくるのですが、需要はありますので米価格は高騰します。この時期を狙って
売りに出すためにもこのような対策を打っていたとのことです。酒田はこれにより発展して
いったのかとも思います。さて、これらの説明を受けた後倉庫の周りを歩いてみます。
倉庫の南西側の欅並木が良い感じです。先ほどの説明いただいたことが施された倉庫が
たくさん並んでおり、ここに米などの穀物類がたくさん入っている光景を想像すると、
酒田はかなり栄えていたんだろうと思います。
奥まで倉庫が続いております。
日よけに植えられた欅
この並木のちょうど真ん中あたりに三居稲荷神社があります。この神社の社にかかる
注連縄ですが、真ん中の部分が俵型になっており、米での商売繁盛を祈願していた
とのことです。(先ほどの説明の中にもありました。)酒田の概要、倉庫の構造、
商売の仕方などの説明を聞いて、見学するという流れでこの山居倉庫の時間を過ごしました。
大人な社会科見学の時間でした。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、注連縄の真ん中が俵になってます。
米を搬入する側の造りとなります。北東方向を向いております。
小鵜飼船:最上川支流、船着場間の輸送用船舶。3000kgの米の運搬が可能とのこと。
(山居倉庫の資料参考)
ここでお土産を購入して、この日の最後の見学地へと向かいます。時間も少し押し気味では
ありますが、なんとなくの通り道でもありますので由良海岸へと向かいます。
酒田市内で立ち寄った場所です。