山形へ(15:山王くらぶ(傘福)) [旅]
鈴政さんを後にして、山王くらぶへ向かいます。
山王くらぶ(再掲)
山王くらぶは昔の料亭の建物を利用して2Fには庄内地方の吊るし雛である「傘福」が
展示してあります。1Fは当時の料亭の部屋をそのまま(そのままという感じは語弊が
あるかもしれませんが・・)展示しており、各部屋には当時の食器などが並べてあって、
当時を想像しながら観ることができます。こちらの入館料は800円。まずは傘福の
ある2Fから見て回ります。受付脇の階段をのぼり廊下を進んで行くと右手に傘福が
展示してある大広間があります。
ミシミシと音がなります。天井もいいです。
窓もちょっと洒落てます。
外側はこんな感じです。
展示してある数が多く圧倒されます。色的には赤色がメインとなるため、
部屋全体が鮮やか、艶やかな感じがします。(個人的な感覚です)。
傘福について書いていきますが、山王くらぶ内の傘福の説明文を引用
いたします。傘福は願い事を込めた細工物を傘から吊るして飾るもので、
ひな人形とともに飾られますが、それ以外のお祝い事でも飾られるようです。
傘の縁には天蓋が下がっており、その中に細工物が吊るしてあります。
1本の糸に多数の細工物が吊るされており、赤ちゃんをあやすベビーメリーの
ような感じがします。
綺麗です・・・。
大きさも大きいものから小さいものまで多種あります。一つの傘に吊るされる細工物の
数も大きさによって密度が異なっているようです。大きいものは天井から床に届くくらい
まで長さがあります。細工物についてですが、元は着古した着物をほどいて綿を詰め
細工物を作り、お寺などに奉納して健康と安寧を祈願していたようです。細工物は種類が
多数あり、それぞれに意味があるものとなっております。「ねずみ」は子孫は寧。
「トンボ」は勝負運上昇。「唐辛子」はかわいい娘に悪い虫がつかないように・・・。
などそれぞれ願いがこもっております。いっぱい吊るしてあるので、祈願したい願いが
すべて吊るされているようで、わかりやすいお守りのような気もします。
この傘福がある奥の部屋には花魁の人形が飾ってあります。辻村寿三郎の作品となります。
いままでの艶やかな部屋とは対照的に質素な感じが漂っております。ただ質素というのでは
なく細工も細かく人形の存在感もあり、なんとなく写真におさめられませんでした。
傘福・人形が飾ってある部屋に面した廊下
この後は1Fの各部屋を見に行きます。階段を降りるときもそうですが、
かなり音が鳴ります。体重に関係なく鳴っていたので、ちょっとホッと
しました。(建物寿命を縮めているのでは・・・と思ったりしたので)